2014年竣工。それまでお住まいだった家がとても寒かったので、「暖かい家を」と依頼されて設計したもの。1階15坪、ロフト5坪とコンパクトかつローコストで、個室化せず全体がワンルームのため暖房効率がとても良い家ができました。小さなメガネ型薪ストーブを熱源としたペチカで、全館暖まります。
家具にはカラマツの3層ボードを多用しており、キッチンや洗面台、勉強机などを大工さんがつくりました。工作好きな家族で、壁の塗装や食器棚等は建て主施工です。給湯を、ゆくゆくは薪ボイラーにしたいという希望もそうで、家族3人で楽しく暮らしているようです。
片流れの大屋根がかかる平屋の家です。屋根の高い部分が、ロフトになっています。右側は、以前住んでいた家。
南側の外観。シンプルなデザインです。中庭に向けて、大きく開口しています。
テラス側から見たところ。もっとも日当りのよい場所に食卓があり、その向こうが対面式のキッチンになっています。食卓もキッチンも、カラマツの三層ボードで作ったものです。キッチンの上方がロフトです。右にペチカと時計型薪ストーブが見えます。
キッチンからテラスを見たところ。アイランド型のキッチンは家族みんなで作業を手伝うことができます。ロフトの床面がキッチンの天井となっている分、別の空間になりました。天井を白く塗ることで、キッチンを明るくしました。
食卓からペチカを見たところ。薪を焚くと、このレンガの壁全体がじんわりと蓄熱し、その輻射熱で家があたたまるのです。左手はキッチンで、左奥にロフトに上がる階段が見えています。ペチカの向こう側は、畳敷きの寝室です。
ペチカ裏の寝室。ペチカの余熱で、夜もあたたかく過ごすことができます。
ロフト。たった5坪ですが、子どもさんが「自分の場所」にできる空間があるのは、いいことです。
ロフトから見下ろすと、こんな感じ。ペチカの上に見えているのは、掃除口です。