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2017年7月11日

1年検査

カテゴリー: 設計について

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片丘の家が竣工後1年を経過しましたので、1年検査を実施しました。

建物全般、内装、外装、設備などをお施主さんと見て周り、不具合のあるところをチェックし、すぐに直せるところは当日対応し直していきます。当日対処できないことは後日、日時を調整し対応します。今回は工務店の担当者とともに建具屋さん、設備屋さんが来てくれました。

写真は、木製サッシュの網戸の調整を行っているところ。きつくなる部分があるので原因を調べ直しています。

板倉工法は家のすべての部分を無垢の木で造るため、どうしても季節により木材の若干の膨張・収縮があります。

板倉の家では木材は乾燥材を使うのですが、無垢の木は、建築の材料となってもまだ生きているので湿度が高ければ水分を吸って若干膨張し、乾燥すると水分を吐き出し若干収縮します。そのため、建具などが季節によりきつくなったり、またしばらくすると元通りに戻り調子よくなったりすることがあります。とてもきつくなるとそのつど調整しますが、どの季節でもよく動くように1年検査で調整するようにしています。

無垢材の膨張・収縮は悪いことばかりではなく、室内の湿度を調整してくれている証でもあります。

板倉の家は、室温が安定していることに加え、室内の湿度も非常に安定しています。外が雨降りでジメジメと湿度が高くても、家の中はそれほど高湿にならないし、外気が急激に乾燥しても家の中はカラカラに乾くことはありません。

合板やボードを多用した一般在来工法に比べて、板倉工法では壁や床がすべて無垢の厚板なので、湿度の調整能力がものすごく高く安定した室内環境を作り出せます。日本の高温多湿の気候で暮らすのに、大変よく適応した工法です。

このような無垢材の性質による不具合は、1年検査で調整しますので安心して板倉の家に住んでいただけます。