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2018年12月8日

事務所ビル 建設

カテゴリー: 設計について

10月にお伝えした事務所ビルの建設が順調に進んでいます。上棟し鉄骨の骨組みが出来あがったところです。

鉄骨フレームのコストシュミレーションによって設計されたシンプルな構造体です。要求された条件・面積を確保するための必要最小限の構造体。見た目も無駄のないスレンダーな印象を与えます。

2階・屋上のALC床が張られました。壁もALC版を張っていきます。

外壁が張られ、建物の形が現れてきました。将来内部をいろいろな部分に仕切っても、それぞれの部屋で明るい採光が確保できるように。しかし、あまりガラス開口が大きすぎると冷暖房の熱負荷が多くなり省エネでなくなるので、大きな開口と壁が交互に繰り返すファサード(立面)としています。

金属折版の屋上です。ALC屋根版の上に金属折版を浮かして取り付けた置き屋根形式で、中間の空気層の熱気を抜く工夫をし、省エネに役立てています。

 

内装工事も始まりました。天井下地や壁もできてきました。外壁の断熱などを行い、ボードの仕上げを行っていきます。

間もなく外壁の吹付け仕上げが行われると足場が取れ、建物がはっきり見えるようになります。

 

2018年11月18日

重要伝統的建造物群 見学会 真壁&栃木

カテゴリー: 設計について

私の所属する〈NPO 木の建築フォラム〉の講習会「伝統木造の保存・活用」に参加してきました。10月20日は茨城県桜川市真壁町、11月17日が栃木県栃木市嘉右衛門町の重伝建地区に行き、保存活用の経緯や問題点などを直接関わった研究者等から講義を受け現地研修を行ってきました。

まずは真壁町。 小さな町ですが筑波山北側の在郷町として栄え、登録有形文化財家屋100以上を誇る町並み保存の先進地です。重伝建に選定された翌日、東日本大震災により土蔵など多くの建物が被災しましたが、現在大部分が修復されました。町並みの中の伝統的な建物をご覧ください。

 

つぎは、栃木市。ここは「蔵の街 小江戸とちぎ」として現在は観光地として賑わいを見せています。朝廷から日光東照宮へ遣わされた祭祀である例幣使(れいへいし)の通う道沿いに栄えた栃木町。昭和60年の調査では、蔵の街として知られる川越よりも多くの蔵造りの建物があったそうです。戦前から蔵造りの町並み保存に市民が関心を持っていて、その長い歴史と熱心さが現在の町並みに表れているようです。

大通りの新しいスタバの建物も伝統的な町並みに調和する好ましいデザインで、気に入りました。

重伝建地区にある油伝味噌の御当主の説明。

これは、重伝建地区内にある「旧ヤマサ味噌工場跡地」の改修部分と俯瞰した写真です。市が買い取り保存・改修を進め、大きな観光施設になる予定です。

いずれの町も、地域に残る貴重な遺産を粗末にせず、長い時間をかけ大切に後世に繋いでいく、行政を含む地域ぐるみの活動が少しづつ成果をあげていると思います。まちづくりや町並み保存とは数十年に及ぶ積み重ねであり「ローマは一日にして成らず」をしみじみ感じました。

 

2018年10月18日

事務所ビル 基礎工事

カテゴリー: 設計について

 

板倉の家ではありませんが、現在施工中の設計した事務所ビルの現場です。

地中梁のコンクリート打設が終わり、基礎ができてきました。

鉄骨2階建てで、細長い敷地形状に合わせた箱型のシンプルな事務所ビルです。フリーアクセスフロアを備え、採光・換気用の窓も一定間隔で取り付け、さまざまな室内レイアウトに対応できるようにしています。外壁は、ALCパネルで普通の建物に見えますが、屋根はALCパネルの上に金属折版を置屋根方式で載せ、厚い換気スペースをとり室内の温熱環境を改善するよう工夫し、最近の温暖化による高温傾向に対処しています。

この建物は、無駄なコストを抑えながら丈夫で長持ちするように、また造り易く改修なども簡単なように、一般的な材料・構法でシンプルで誰でも使いやすい建物を目指しています。これから、鉄骨の建て方、床版や外壁・サッシュの取り付け等を行い、建物の姿が現れてきます。

 

2018年9月10日

西日本豪雨災害 板倉構法仮設住宅再利用

カテゴリー: 設計について

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7月のブログでお知らせした、いわき市の板倉仮設住宅が、西日本豪雨災害の被災地岡山県総社市で再利用されることとなりました。

8月28日の朝日新聞に記事が掲載されました。

板倉構法住宅は、無垢の木造プレファブ建築ですからこのように簡単に移設再利用が出来ます。

被災地の方たちも一安心されているでしょう。

2018年7月29日

 東日本大震災いわき市板倉構法仮設住宅解体再利用

カテゴリー: 設計について

2011年福島県いわき市に建設された板倉構法応急仮設住宅が使用期間を終えたのを期に、見学会が7月19日にありました。

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現在、日本板倉建築協会では解体後の再利用計画を進めています。7年間使用した内部の状態や、再利用のために先行して始まっている解体工事の様子を協会会員に公開しました。

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外壁の無垢の杉板は、7年間風雨に洗われグレーに変色が始まっています。もう少し年月が経つと、無垢板ですから全体が落ち着いた自然のグレー色となり昔の民家の風格が出てきますが、まだ途中の段階です。

しかし、外壁を剥がすとその下の竪木摺りと板倉の厚板壁はまだまだ新品のような色合いです。

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外壁を再利用のため丁寧に1枚ずつ剥がしています。表側は、グレー色になっていますが裏側はまったく新品同様です。

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屋根の野地板を一枚ずつ剥がすと、断熱材として入れていた萱が現れます。床の無垢の厚板を剥がすと、こちらも断熱材として入れていた籾殻がきれいな状態で出てきます。仮設住宅といっても全て自然素材だけで造っています。無垢板は湿気の吸放出を妨げないので、このようにまったく健全な状態が保たれるのだと思います。

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解体材は柱・梁、厚板、外壁、屋根鋼板、樋など再利用できるものは、きちんと梱包されていきます。

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解体前の住宅の内部です。無垢の杉板はまったく綺麗で再利用に問題ありません。ロフトも天井高があり大人が立っても余裕があります。

また、部材の放射線測定も行われセシウム137,134合算濃度は基準値以下となっています。

日本板倉建築協会ではこれらの仮設住宅の払い下げ利用希望を受け付けています。板倉構法の特徴のひとつに、解体移築再利用が簡単なことがあります。住宅建設を検討中の方は、是非、板倉住宅の再利用をご検討ください。払い下げ希望の方はご連絡ください。

 

2018年6月13日

完成見学会のお知らせ

カテゴリー: 設計について

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武石の家  6月23日(土)24日(日)10:00~16:00 完成見学会 

武石の家が完成します。ロフトがある平屋の板倉の家です。

薪ストーブのある板張りの土間とそれに対面するキッチン。おおきな軒の出とその下のゆったりした濡れ縁、ロフトに上る現代の箱階段等が見所です。

土間と縁側は、日本民家の大きな特徴です。現代でも地方の暮らしには、これらを活かして行きたいと思っています。

土間や縁側のような空間は、一見無駄なようですが、生活にゆとりを与え心豊かな暮らしを演出してくれます。家の周りの自然との心地よい接点としても機能します。

見学ご希望の方は、「しみず建築工房」にご連絡ください。詳しい場所などお知らせいたします。この機会に是非、板倉の家を体験してください。

 

2018年4月27日

板土間の家 上棟

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工事中の板土間の家の上棟の様子です。板倉構法の特徴が最もよく分かります。

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コンクリートベタ基礎にヒノキの土台が据付けられました。

 

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柱を立て、壁の厚板を柱の間に落していきます。

 

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柱の溝に沿って壁の厚板を落していく。これが落とし板倉構法です。

 

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壁の厚板は厚さ1寸(3cm)の無垢板。本実という凹凸の加工がしてあり、並べたとき隙間ができないように、また丈夫に組まれるようになっています。材質はカラマツ、人口乾燥により脂も抜いています。

 

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壁板が落し終えたら、その上に梁を載せていきます。

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他の梁も皆で力を合わせ、どんどん組上げていきます。家の中心の大黒柱が良く分かります。

 

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他の壁もどんどん厚板を落していきます。合板もボードも使わない板倉構法。自然素材の厚板のみの気持ちのよい、健康的な骨組みです。

 

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ロフト部分の梁が組まれ、壁も出来てきました。

 

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大黒柱を中心にきれいなカラマツの骨組み。

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垂木が取り付けられました。垂木も4寸角(12cm)。屋根板(野地板)には壁と同じ厚板を使います。太い垂木と厚い野地板で、丈夫な屋根面を構成します。

 

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野地板が葺かれると清々しい無垢の木の家が出来上がります。

 

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工業製品をまったく使わず、無垢の木だけで造る骨組み。清々しく気持ちよい板倉構法の家です。

 

2018年2月24日

雑誌掲載「KURA」

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信州の情報誌 「KURA」の3月号に、「片丘の家」が掲載されました。連載記事『建築家とつくる!信州快適生活の家』にO邸として紹介されています。家族がテラスに集う微笑ましい写真と共に、お施主さんの言葉や、板倉構法の解説など分かりやすい記事が載っています。

先月取材を受けたもので、元気な子供たちも協力してくれました。子供たちが思う存分飛んだり跳ねたりしても、それをしっかり受け止めてくれる、無垢の厚板。壁や床の多少のキズは、子供たちの良い思い出。気兼ねなく、のびのびすくすくと子供が育つ板倉の家です。

是非、「KURA]3月号をご覧ください。

2018年2月14日

刻み

カテゴリー: 設計について

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板土間の家の刻みが進んでいます。刻みとは、柱や梁などの部材の仕口や継ぎ手と呼ばれるジョイント部分などを加工すること。他にも板倉構法の柱の溝や建具の溝の加工など、木造の家を組上げるための部材の加工全般を言います。

 

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工務店の工場で、大工さんが一本一本加工していきます。今回はプレカットという機械加工を併用しています。

 

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機械では加工が難しい部分などは、大工さんの手刻みで仕上げていきます。板倉の家は「表し」の構造なので、ほとんどの部材が仕上げ材となり、ボードなどで隠れる部分はありません。そのため、加工するときに部材に傷をつけないように慎重に扱います。

 

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板倉の家の壁となる落し板(厚板)も準備されています。全ての板に、本実(ほんざね)といわれる凹凸があり、壁面や床・屋根面を張ったときに隙間無く一体となるように加工されています。

まもなく、全ての部材の加工が終わり、いよいよ棟上が始まります。

2018年1月14日

2018年 新たな1年の始まり

カテゴリー: 設計について

板土間のある家

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2018年が始まりました。穏やかなよい1年であってほしいと願います。

日本ではオリンピックに向けて経済も気持ちも明るくなっているようですが、国際情勢は先行き不透明で東アジア、中東、欧州、米国とどこも火種をかかえ、いつ日本に降りかかって来るのかまったく分かりません。ネットや交通網の発達で世界は密接に繋がっているのですから自国優先ではなく、地球規模や人類単位で物事を考えたいものです。

さて、ぐっと身近な話題ですが、板土間のある家の基礎が昨年末に出来上がりました。今年はいよいよ棟上、そして完成に向けて工事が本格化します。現在は、材木の加工を始めたところ。来月の上棟を目指しています。ラニーニャ現象からか日本海側は、大雪になっているところが多いので天候をにらみながらの作業となります。

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