ブログ
2018年2月14日

刻み

カテゴリー: 設計について

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板土間の家の刻みが進んでいます。刻みとは、柱や梁などの部材の仕口や継ぎ手と呼ばれるジョイント部分などを加工すること。他にも板倉構法の柱の溝や建具の溝の加工など、木造の家を組上げるための部材の加工全般を言います。

 

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工務店の工場で、大工さんが一本一本加工していきます。今回はプレカットという機械加工を併用しています。

 

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機械では加工が難しい部分などは、大工さんの手刻みで仕上げていきます。板倉の家は「表し」の構造なので、ほとんどの部材が仕上げ材となり、ボードなどで隠れる部分はありません。そのため、加工するときに部材に傷をつけないように慎重に扱います。

 

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板倉の家の壁となる落し板(厚板)も準備されています。全ての板に、本実(ほんざね)といわれる凹凸があり、壁面や床・屋根面を張ったときに隙間無く一体となるように加工されています。

まもなく、全ての部材の加工が終わり、いよいよ棟上が始まります。

2018年1月14日

2018年 新たな1年の始まり

カテゴリー: 設計について

板土間のある家

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2018年が始まりました。穏やかなよい1年であってほしいと願います。

日本ではオリンピックに向けて経済も気持ちも明るくなっているようですが、国際情勢は先行き不透明で東アジア、中東、欧州、米国とどこも火種をかかえ、いつ日本に降りかかって来るのかまったく分かりません。ネットや交通網の発達で世界は密接に繋がっているのですから自国優先ではなく、地球規模や人類単位で物事を考えたいものです。

さて、ぐっと身近な話題ですが、板土間のある家の基礎が昨年末に出来上がりました。今年はいよいよ棟上、そして完成に向けて工事が本格化します。現在は、材木の加工を始めたところ。来月の上棟を目指しています。ラニーニャ現象からか日本海側は、大雪になっているところが多いので天候をにらみながらの作業となります。

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2017年12月27日

12月 ブログ

カテゴリー: 設計について

2017

2017年もアッと言う間に終わってしまいそうです。追加できなかった記事をまとめて書いておきます。

 

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これは東北被災地ツアーの続き。津波で全て流された宮城県女川駅前の復興の様子。駅から港へまっすぐな軸線にそって新しい商業施設が整備されていました。小奇麗な街並みになっていて雨に濡れた街の表情もよいのですが、洒落た建物が美しくライトアップされていて、どうも東京郊外の駅前に来たような印象を受けます。はるばる東北の港町に来たというような、地域性を感じさせるものは何も無い。地元の方々は喜んでいるのだろうか?日本全国が東京の郊外化していく現象の一つかもしれません。短い復興期間でまずは街の中心施設を整備しなければならないのですから、難しいものがありますが。

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次は、諏訪の鉄平石の採掘現場の様子。鉄平石は長野県でも採れる建築によく使う石材です。原石から薄く剥がれるので、昔は屋根に葺いたり、壁に貼ったりしていましたが、現在は床用がほとんどでしょう。なかなかよい表情になるので一度は使ってみたい素材です。

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鉄平石採掘現場

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切り出す前の岩盤の様子

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鉄平石の床(「ますみ」でおなじみ諏訪の宮坂醸造)

 

 

2017年11月6日

東北被災地ツアー No.1

カテゴリー: 設計について

私の所属する、JIA日本建築家協会長野県クラブ の仲間と、東北の震災被災地の復興建築をJIA宮城地域会の案内で見学してきました。震災後6年が過ぎ、復興公営住宅やまちづくりもかなり進み津波の爪あとも消えつつあります。しかし、この何も無い広大な原野は街が消えた跡だと聞かされると、なんとも重い心持ちになります。

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上記の写真は、仙台湾南部海岸に新しくできた防潮堤。名取市、岩沼市、仙台空港を含め一面津波に飲み込まれた地域です。町並みも、田圃も、松林も無くなり一面の荒野でした。震災前は美しい海岸林と昔からの集落があったそうですが、今はまったくの荒野。遠くに被災を免れた松林が見えます。

この防潮堤は、中クラスの津波や高潮は防御するが大津波は完全に防ぐことはできないので、粘り強く耐えて破壊されない構造としてそのエネルギーを減少させる、減災を目指したものです。ですから高さも海面から7メートルぐらいでそれほど高くはないのですが、内陸からは海の姿はまったく見えず、海と陸が分断されています。やむをえないものでしょうが、海岸線をまったく感じられないのもいかがなものか?難しいものがあります。

科学文明の力によって周りの自然環境と隔絶し、現代の生活環境を護ろうとするのは、宇宙船のようにカプセル化してゆく現代住宅と似たところがあります。これが正しい方向なのかどうか?

 

 

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次の写真は、岩沼市の災害復興公営住宅。

戸建ての住宅団地です。一般の単純に区画割された住宅団地とは違い、住戸間に「緑道」とよばっれるスロープ付きのバリアフリー動線を設けています。ここから住戸のテラスにフラットにアクセスでき、見守り空間ともなっています。

住み慣れたコミュニティーから離れることによる震災後の孤独死などに対しての優れた回答のひとつでしょう。プライバシーにはややかける部分もありますが、住宅が平屋であることもあり従来よりはかなりよい住環境の団地だと思います。

地元の建築家は震災直後から、まさに必死で復興に携わってこられ、その成果が少しずつ出てきているように思いました。

 

続きは次回。

 

2017年9月10日

板土間のある家

カテゴリー: 設計について

板土間のある家

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最近は、現代の住宅に昔の民家の土間を復活させたものが見られるようになりました。玄関の延長として、応接間や工作室、第2の居間としてなどさまざまな使い方ができる空間で、住宅にゆとりをもたらすよいものだと思っています。

土間の材料は、昔ながらの三和土(タタキ)を使うことは少なく、土間コンクリートにタイル貼りや籾殻や土など混ぜたモルタルなど、いろいろな材料があるようです。私も、テラコッタやレンガの土間を何軒か造ってきました。

板倉の家では、落し板として無垢の厚板を沢山使うので、それを床に使った「板土間」もよいものです。厚板を重ねて使い重量感のある床材とします。竣工したては、きれいな無垢材の床なので土足で入るのは躊躇しますが、かまわず土足で使っているとなんともいえない風合いになってきます。

そういえば、昔の電車の床は、油の浸み込んだ無垢の厚い板でした。適度にやわらかく温かみのある「板土間」の家を設計しています。

 

2017年8月2日

京都の夏

カテゴリー: 暮らし

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京都の世界遺産、下鴨神社のみたらし祭に行ってきました。京都祇園祭などに比べると、マイナーなお祭りなので混み具合もまあまあ適当で好ましく、地域の神社のお祭りという感じで親しみがもてます。毎年土用の丑の日前後に開かれ、京都の夏の風物詩となっています。

下鴨神社のみたらし池に足を膝まで浸しながらロウソクに献灯し、無病息災を祈願します。平安時代からある、足つけ神事が起源で、貴族が穢れをはらうため行っていた禊払い(みそぎはらい)に由来するとか。

京都の夏はやっぱり暑い。でも、湧き水のこの池は、20℃以下の冷たさ。涼を求めて多くの人が来ていました。この湧き水は「御神水」として、飲むことができます。暑い京都の夏ならではのお祭りです。

 

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2017年7月11日

1年検査

カテゴリー: 設計について

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片丘の家が竣工後1年を経過しましたので、1年検査を実施しました。

建物全般、内装、外装、設備などをお施主さんと見て周り、不具合のあるところをチェックし、すぐに直せるところは当日対応し直していきます。当日対処できないことは後日、日時を調整し対応します。今回は工務店の担当者とともに建具屋さん、設備屋さんが来てくれました。

写真は、木製サッシュの網戸の調整を行っているところ。きつくなる部分があるので原因を調べ直しています。

板倉工法は家のすべての部分を無垢の木で造るため、どうしても季節により木材の若干の膨張・収縮があります。

板倉の家では木材は乾燥材を使うのですが、無垢の木は、建築の材料となってもまだ生きているので湿度が高ければ水分を吸って若干膨張し、乾燥すると水分を吐き出し若干収縮します。そのため、建具などが季節によりきつくなったり、またしばらくすると元通りに戻り調子よくなったりすることがあります。とてもきつくなるとそのつど調整しますが、どの季節でもよく動くように1年検査で調整するようにしています。

無垢材の膨張・収縮は悪いことばかりではなく、室内の湿度を調整してくれている証でもあります。

板倉の家は、室温が安定していることに加え、室内の湿度も非常に安定しています。外が雨降りでジメジメと湿度が高くても、家の中はそれほど高湿にならないし、外気が急激に乾燥しても家の中はカラカラに乾くことはありません。

合板やボードを多用した一般在来工法に比べて、板倉工法では壁や床がすべて無垢の厚板なので、湿度の調整能力がものすごく高く安定した室内環境を作り出せます。日本の高温多湿の気候で暮らすのに、大変よく適応した工法です。

このような無垢材の性質による不具合は、1年検査で調整しますので安心して板倉の家に住んでいただけます。

2017年5月9日

庭の草花

カテゴリー: 暮らし

今年は4月になっても、いつまでも肌寒くなかなか春を感じることができませんでしたが、やっと暖かくなり桜もいつの間にか散ってしまいました。5月に入りいきなり夏のような陽気となり、我が家の庭の花桃や紫モクレンがあわてて花を咲かせています。タンポポ、チューリップ、水仙、紫花大根、等など庭の可憐な野の花たちも、ちょっと異常な気候に戸惑いを見せながらも今年も美しく咲いています。これから6月ころまで我が家の庭では、野の花たちが目を楽しませてくれます。DSCN4932

 

2017年4月7日

「信州の建築家とつくる家」 &    「いたくら」 の出版

カテゴリー: 設計について

日本建築家協会JIA 長野県クラブから、主に会員の作品を掲載した本が、今年も出版されました。はやくも13号となり、今年から編集のテイストもかなり変化しています。しみず建築工房では「力石の家」を掲載しています。この本には、一つの作品としての住宅建築をたくさん見ることができ、力作ぞろいです。

また、日本板倉建築協会の年刊誌「いたくら」は今年で第3号となります。こちらには「片丘の家」を掲載しています。板倉構法の社会的な意味を踏まえて震災復興や地域の自然・歴史との関係等の記事も多くなっています。一般書店にはありませんので「板倉の家」に興味のある方は、ご一報ください。

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2017年2月5日

木造カーポート

カテゴリー: 設計について

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既存住宅に木造のカーポートを増築しました。最近の住宅のカーポートは、ほとんどアルミ製のメーカーものだと思います。しかし、この家では、木造の母屋に似合うように、あえて木造のカーポートとしました。既存の家に荷重をかけないように、家の構造から独立したフレームで桧の丈夫な柱と梁、筋交いで出来ています。一般的なメーカー製のものより若干高価になりますが、既存住宅や周りの環境に調和した姿は、落ち着きがありよいものです。

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